コラムvol-1【介助犬が必要な意味が変化しています】

コラム介助犬について

介助犬が法律として日本に誕生して22年が経ちますが、ほぼ四半世紀です。これだけ情報の伝達が早い事態ですから、介助犬の存在価値も変化して当然です。身体障害者補助犬法が誕生した当初に介助犬は、いかに介助動作をこなせるかという点が重視されていました。介助犬の各育成団体はその技を競い合うかの様な活動が多く目立っていました。もちろん、世の中に初めてお披露目する介助犬ですので、目新しい動作をお見せすることがわかりやすいのですが、そのことが逆に介助犬へのハードルを高くしてしまうことにつながっていきました。誕生から20年以上が経った今も、全国で実働している介助犬は僅か58頭です。最近ではドッグセラピーなどもかなり知られてきました。耳にすることも多くなったと思います。犬がいるだけで心が癒される経験をしたことがある方も少なくないと思います。長年の経験から分かったことは、身体障害者が求めているのは技術的なことばかりではなく、とにかく心の安寧なのです。
自立支援が介助犬を使用する目的となっていますが、心が落ち着けば、行動にも自信が持てる様になります。たったそれだけでも介助犬は役立っているのです。これからの時代は、あれこれを介助犬に求めるのではなく、身体障害者にとっては「側にいてくれるだけで価値のある介助犬」、そんな時代になってもらいたいと願っております。そこでこの資格「介助犬導入相談専門員」の出番です。
今までは、介助犬育成業界の人しか関われなかった非常に閉鎖的な世界でしたが、この介助犬導入相談専門員という講座を勉強していただければ、部外者でも介助犬の導入に関するプロセスに関わることができる様になり、開かれた業界となることで、より多くの人に介助犬を届けるチャンスが生まれると信じています。ぜひこの介助犬導入相談専門員講座で基礎知識を勉強して、私たちと一緒に介助犬をどんどん広めていきましょう!